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探索一日目
 結構「ウィザードリィ」で検索してこられる方が多い。嬉しい。しかしコンテンツがない。なので、「一冒険者が記述した探検日記」といった体裁で日記を書くことにする。んじゃスタートー


関係ないけどウィザードリィ格言集


「現状の確認は、位置の特定から」


* * *


 プリーストのフロンティアがさっき死んだ。アンデットコボルトまぢむかつく。こいつがいないことには回復できない。宿屋は高いしなあ。というわけで、ナケナシのゴールドをはたいて、教会へ。700!?ちくしょう、ボってやがるぜ。最近教会建て増ししたそうだが、ダンジョンが近くにある教会というのは儲かるみたいだ。信じる者と書いて、「儲」とはまさにこのことか。
 「いのり えいしょう ねんじろ」
 というわけで、フロンティア生き返る。ああ、折角もう少しで「どうのよろい」が買えたのに。
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【2006/03/05 01:17 】 | ウィザードリィ日記 | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
ウィザードリィ日記 出会い編その2『ヤケになりだし着の身着のままが出会いだし』
 難攻不落の巨大城壁都市を中心に、広大な領土と強力な軍備を誇るトレボーという君主がいた。その飽くなき征服欲によって近隣諸国に恐れられ、彼は「狂王」とも呼ばれる。
 ある日、トレボーが出した布令はおよそ常軌を逸しており、その噂は領土内ばかりか遥か遠方の国々にまでに及んだ。こんな内容だ。


 『城に近接して建造された地下迷宮に潜む魔導師ワードナを倒し,魔除けを取り戻した者は親衛隊への入隊を認める。報奨金は5万ゴールド』


 ことの起こりは放浪の大魔導師ワードナが,無断でトレボー城塞のそばに巨大な地下迷宮を造り上げたことにあった。気性の激しいことで有名なトレボーはすぐさま親衛隊を中心に編成した討伐隊を迷宮に送り込んだのだが、いつの間にかワードナが召喚していた無数の魔物たちに部隊は全滅,そして逆にトレボーが寝室から先祖伝来の魔除けを奪われたのである。この魔除けに備わる力こそトレボーを無敵の狂王たらしめたものであり、諸国統一の野望に燃える彼にとって絶対必要な代物であっる。しかし、もはや親衛隊の精鋭を迷宮で失わせる訳にもいかない。そこでこの布令が出されたのである。自分の損失は一切なく,あわよくば魔除けと人材の両方が手に入る妙案であった。危険は大きかったが,貴族に等しい親衛隊に取り入られるという魅力に,城塞都市に多数の者たちが各国から集まった。


* * *


 ある日、たまたま通りがかった街に立てかけてある看板の前で、フロンティアが立ち止まった。はっきり言って、おれは文字が読めない。教育制度なんて発達してないし、文盲なんてのはこの時代別に珍しいことでもない。つまり、問題は、どうしてこいつが読めるのか、であるが。
 こいつは、どっかの国立神学校の講師だった。つまりインテリだ。本も何冊か書いているという。本!この時代、ようやく印刷技術が発展してきたというものの、それはまだ庶民には手の届かない、一部上流階級の特権のようなものだ。だから僧侶や魔法使いなんてものみたいなやつらは、わりと上流階級のやつに多い。おれらのようなパンピーは、戦士か盗賊、つまり自分の身体以外、頼りになるものはない。
 しかし、フロンティアが面白いことを言っていた。本の普及により、呪文書のようなものも次第に安価になってきた。一部のものが、一部のものに、口伝で伝えるなんてのは、もはや時代遅れなのだ。だが、そうやって魔法が大衆化すればするほど、段々と魔法の威力が落ちてきているそうだ。何故かはわからない。フロンティアいわく、もし魔法の供給源が一定だとして、使うやつは増える、それならまあ先は見えてるよね、だそうだが。確かにそうかもしれない。とある学者の学説に拠れば、各地の地脈に流れる魔力の濃度を調査した結果、明らかにここ最近薄くなっていることが判明した。これを「逆ホッケー現象」というらしい。
 エルフやらの昔からの魔法使役者は、そういった理由を盾に、呪文書の出版に反対し、出版社を焼き討ちするようなやつもいるそうだ。しかし、「逆ホッケー理論」なんてのは仮説に過ぎない。実際、魔力の供給源なんて存在を知っているやつなんざいないし、そんなものがあるのかどうかさえ判っていない。それは枯渇するものなのか?永遠に続くものなのか?仮説はあくまで仮説であって、そもそも魔力濃度の探知なんてものは非常に難しいし、魔力なんてものは未だ完全に誰も理解していない。それはただ、そのときちょうど揺らいでいただけなのかもしれない。議論は果てしなく、決定的な確証がない限り、平行性をたどるしかない。ただ、フロンティアいわく、エルフらのそういった活動は、魔法を使うやつが増えることで、自分達の特権がなくなることを恐れていたり、人間が魔力を使用して最近発明した「機械」というやつに脅威を感じている、ということだそうだ。その根拠としてフロンティアは、「逆ホッケー理論」を提唱する学者は、エルフのとある王国の御用学者だったし、それに反対する学者はまた、人間の王国の御用学者ということをあげていた。魔力の永続的使用、といったお題目は、そういった脅威やら特権維持のための手段なのかも知れない。ありそうな話だ。


 思うに、世界の平和を統一的に維持する機関というものがない以上、この世界の国と国は対等、つまりアナーキーの関係にある。自国と他国は対等であるが、それなら自分の存在意義は、自分の力の保持でしか確保できない。リアリスティックに考えるなら、自分以外の相手は敵であり、相手よりも力が劣るのなら、やられても指をくわえてみているしかない。なら、結局アナーキズムは、今のような小競り合いはあるものの面だって戦乱のない世界では、武力による自国の安全保障、専守防衛をもたらす。平和というのは、ただ戦争がない状態、といったわけではないのだ。そうやって、暴力の種はまかれて、やがて実をつけ、花を咲かすのだろう。しかし、不人情な話ではあるが、おれらのような冒険者にとっては、それはおまんまの種でもあるのだ。だから、エルフらの行動は、その行動原理を見た場合さして批判されることではないし、まあ、おれらのようなパンピーには判らない悩みというのもあるのだろう。


 とまあ、話は果てしなくずれてしまったわけだが、看板だ。フロンティア曰く、それはあの有名な布告だった。実際に話を聞いてみると実においしい話である。各地をぶらぶら歩き回ったり、フロンティアの研究でエルフやらドワーフやらの集落に行ったり、たまに大きな街に出てみたりと、そんな気楽な旅をしていたおれたちだったが、慢性的に金は不足していた。だから5万ゴールドと聞くと黙って入られない。ダンジョンに入れば財宝が見つかるかもしれないし、その分はそっくりこっちの懐に入るのだ。ワードナーやらなんやらには興味はないが、そっちには興味がある。フロンティアといえば、むしろ学問的興味から行きたいと思っているようだったが。
 そんなわけで、おれらはこの国に来たのだった。


* * *


「ねえねえ、じゃ、あなたたちも、目的はいっしょってわけかな?」


 と、ピースが言った。ピースが持ってきた朝食を一緒に食いながら、おれらがトレボーの布告を見てやってきたのだ、と言ったときだった。

 ちなみに、テーブルにはピースのほかに、もう一人女がいる。こっちは人間だったが。ピースが戻ってきたとき、こいつが後ろからついてきたのだ。多分、セブンスターとかいう相棒なのだろう。多分、というのはこいつが全然しゃべらないからだ。心なしか怒っているようにも見える。まさに魔法使いといったいでたちで、黒い髪、青い瞳、白い肌、うむ、ピースに劣らずなかなかの美人ではあるが、つんとすましたまま黙って飯を食っている。冒険者にしてはテーブルマナーは完璧で、それは優雅ですらあった。隣でフロンティアが手づかみで肉を食っている。


「実はね、この前一度地下迷宮に入ってみたんだけどさ、とーってもじゃないけど女二人では無理だったの。それでかよわーいあたしたちを守ってくれる戦士応募中だったのよ。あとあそこ潜るなら回復要員は絶対に必要だわ。あたしも一応使えるけど、やっぱ専門の人じゃなきゃねえ。ってわけで、僧侶も募集中だったの」


 話をして知ったのだが、なんとピースはビショップであるそうだ。上級魔法使いで、攻撃、回復の両方の魔法を操ることができ、知識も豊富でアイテムの鑑定もできる万能選手がビショップであるが、巷にはそんなに多くはない。おれたちは運がいいみたいだ。どうやら、パーティの誘いらしかったが、嫌も何もない。


「おー、それは奇遇だったね。ぼくらも丁度、そろそろ男臭いのに飽きてきたんだ」


「それが僧侶のいうセリフかっつーの。まあでも、おれも賛成かな。こいつと心中なんてのはまっぴらだしなあ。で、そっちは?」


 おれはさっきから黙って優雅に食事を取っている女に話をむけた。


「・・・べつに」


 とこれまた優雅。ピースが困った顔をした。


「んもー、なによう・・・不満があるなら今のうちよ?それともあたしたちのこと妬いてるの?さっきから愛してるって言ってるじゃない、もう許してよう」


「妬くかっ・・・ごほん・・・ただ、あたしは、ピースみたいに簡単じゃないから、勘違いしないでもらいたいってだけよ」


「ひ、ひどいいい様だわね・・・どうせあたしのこと、アバズレだなんて思ってるんだわ・・・」


「・・・べ、べつに思ってないわよ・・ただ、その・・・」


 怒ったり、うろたえたり、なかなかめんどくさそうなやつである。そんな女に満足したのか、ピースはおれらの方を向いて、


「あはは、はいはい、謝るからゆるしてちょうだい。ね、あなたたちもセブンにイタズラする気なんてないんでしょ?まあその前に殺されると思うけどねえ。この子ったら、国立の魔法アカデミー、主席卒業なの、あはは」


 と、最後に何気なく怖いことを言う。おれはともかくとして、相棒はどうだろうなあ・・・と思っていると、当人曰く


「ああ、そんなことか。パーティ組むとなったら、そりゃあ気を使うからだいじょぶだいじょぶ」


「お前が言うと、なんか信用ないんだよなあ・・・まあ、昨日のアレははずみみたいなもんだからな、なんでかは知らんがそのことで怒ってんなら謝るよ。魔法使えるやつがいてくれれば、おれらも心強い。まあよろしく頼むぜ」


「・・・べ、べつに怒ってなんかないわよ・・・はあ・・・わたしはセブンスターよ・・・よろしく」


 と言って、恥かしそうにセブンスターはそっぽを向いた。ピースがにこにこしている。


「あはは、どうしてもうこの子は・・・初対面の人にはいつもこうだから、あんまり気にしないでね・・・まあこれでパーティ結成ってわけね・・・んじゃ末永くよろしく」


といってピースは手を差し出してきた。わいわいと騒ぐおれらを横目に、セブンスターは、


「ふう」


とこれまた優雅にため息をついたのだった。


* * *


 そんなわけでめだたくパーティ結成、食後のコーヒーを飲みながら、今後のことについて話し合うことにした。


「あのね、実は四人でもまだ心細いわ・・・財宝の配分から言えば、ちょっと心配かも知れないけれど。でも、ここの王様なら気前いいでしょ。宝箱の罠解除ができる盗賊ともう一人くらい戦士が欲しいわね・・・」


 とピース。確かに、四人のままなら、守りも不安かも知れない。それに財宝の入っている宝箱には趣味の悪いトラップが掛かっている事も多いため、ダンジョン探索に盗賊は必須だ。


「ああ・・・そうかもしれんなあ。なんにせよダンジョンに潜るなら盗賊は絶対必要だ。じゃ、夜にでもなったら酒場にでも行こうか。その時間帯なら冒険者がたむろしてるはずだ。適当なやつに声かけよう」


「うん、じゃ、そゆことで」


 というわけで今後のことも決まり、しばらく埒もないことを話し合っていた。そういえば、ピースたちはどうして冒険しているのだろう、と疑問に思ったので尋ねることにした。女の冒険者というのはそんなに珍しいものでもないが、二人ともそんなことをするようには見えなかったからだ。ピースは少し困った顔をして、


「んー?・・・そうねえ、最下層にいるやつに・・・ちょっと用があるのよねえ」


「なんじゃそりゃ・・・報奨金目当てって訳か、おれらと一緒だな」


「あはは、身も蓋もないわね、その言い方・・・まあ、あたしの相棒はそうでしょうね」


「ピースは違うのか?」


「あはは、違うような、違わないような・・・」


 なんとなく言いたくなさそうだった。誰にでも言いたくないことはある。だから、おれたちもそのまま何も言わなかった。


「・・・今度はアタリだといいんだけどねえ・・・」


 空になったコーヒー茶碗を見つめながら、ピースが呟いた。それを聞いたセブンスターが、そっとピースの顔を見た。
【2006/01/27 23:41 】 | ウィザードリィ日記 | コメント(2) | トラックバック(0) | page top↑
ウィザードリィ日記 出会い編その1『目覚めればエルフ』
 とにかくまぶしい太陽は敵だし、網膜に直進する窓からの光線は悪だし、なぜならおれことエコーは穴倉に住み着く習性のドワーフであるのだし、目が覚めたときの朝日の種族の関わりなく降り注ぐその押し付けがましさが好きでない。そもそもがぐーたらなおれことエコーである。
 なので、敢然と太陽に立ち向うべく、シーツを捲り上げて二度寝を楽しもうとしたことは断じて責められるべきではないけれど、隣になにかいることに気がついたからには仕方ない。相棒のアホがまた寝ぼけて入り込みやがったな、と思うと、ぞっとしないし、それならば、このやろ、おれのサンクチュアリから出て行けと、蹴り落とさなければいけない。心の中で三秒数え、逃げるなら今のうちだぞ、と心の中で宣戦布告、これで大義はばっちりだ、と足を振り上げたときにやっとおれは気づいた。なぜか隣には、裸のエルフ女がいたのである。


女「むはー・・・zzz」


 エルフ女はもんのすごい酒臭いブレスをはきつつ、幸せそうに眠っている。息を嗅げばこちらまで酔いそうだ。その凶悪な攻撃に似合わず、エルフ女の顔立ちは整っているし、その金髪は男心をくすぐるかのように長くすべすべしており、エルフの象徴である耳は、普段はピンとそびえたっているのだろうが、寝ている今はなんとなくぐにゃりとしていて、これはこれでいい感じかもしれないし、少し触ってみたくなった。


 そういえば、昨夜酒場で・・・とおれが覚えているのはそこまでで、気づけば頭が痛いし、おれの息だって酒臭い。どうやらいつものことながら少し酒を飲みすぎたようだ。ガンガンなる頭を抑えつつ、誰が酒にアルコールを入れやがったと理不尽な怒りに駆られつつ、おぼろげに、昨夜のエルフ女とのあんなことやこんなことが思い出されたが、うむ、いけません、朝っぱらです。それにしてもあの腰のグラインドは・・・じゃなく、商売女にしては、スレてなさそうだし身持ちも堅そうだ。しかしその二の腕あたりは少し盛り上がっており、よく身体を見て見ればひきしまっているし、さらに治りかけた傷やらなんやらもちょいちょいあったりするので、もしかしたらおれたちと同じ冒険者なのかもしれない。


 とまあ悩んでも思考の渦に飲み込まれるだけ。いくら考えていてもしかたない。とりあえず行動して、それから考える戦略が一番であろうということで、とりあえず起こすことになる。相棒が相手なら首筋に剣をつきつけて礼儀正しく「朝ですよ」と言ったりする親切なおれだけれど、やはり一応初対面(?)であるのだし、なにやら事も済ませてしまっているから、肩を揺らすだけに留める。もちろんこれで起きなければ剣という手段もあるわけである。幸いなことにエルフ女は寝起きが良いらしい。すぐに、うめきつつも頭を抑えて身を起こした。


女「・・・うー、あったまいたい・・・あれ・・・あなた、だれだっけ・・・?」


 その質問はこちらからしたいくらいであり、結局答えはわからずじまい。行動はおこしたものの、また考えなければいけないはめになった。エルフ女は、メガネメガネと、ベットサイドのテーブルにおいてあるメガネをかけ、あたりを見回しつつ


女「・・・おーい、セブンスター・・・隠れてないで出ておいで・・・っていないのね・・・ひどいわ・・あたしを見ず知らずの男の側でひとりぼっちにさせて・・・いけないこ・・・」


 なんだか気になるセリフを聴いた気がしたが、とりあえず現在、現実的に必要なのは相手の情報であるので質問することにする。


エ「その子はあんたの相棒か何かか?」


女「うん、ちなみにあたしはピースっていうんだよ。あなたは?」


エ「エコー。で、あっちのソファに寝てるのがフロンティア。俺の相棒だ」


ピースはなぜかくすくす笑っている。


エ「ん、なんか面白かったか?」


ピ「いやいや、そのね、あたしらおかしなことしてるわよねっておもっちゃってね・・・いまさらベットの中でこんちわ、って自己紹介しちゃってるんだからさ」


エ「わはは・・・たしかにそうだな。あんまり色気もないわな。・・・ああ、なんとなく思い出してきた。昨日、あんたらと酒場で一緒に飲んだよな、そういえば。どうりで商売女っぽくないわけだ。金払わないですんだ」


ピ「うれしくないけどありがと。別に、満足してくれたならお金を払ってもらっちゃってもいいんだけどね、あはは。で、そうそう。酒場の看板さがっちゃって、部屋で飲みなおそうってことになって・・・それでくんずほずれつおまつりわっしょい・・・ってわけね。ああ、生活態度改めなきゃねえ・・・あの子、きっとこの宿のどっかに泊まってるわね。それとも見捨てられちゃったかしら、あはは。あとで主人に聞けばわかるわね」


むむむ、とフロンティアがおれらの話し声で目が覚めたようだ。やつはソファで大の字になって寝ていた。もちろん裸。見苦しいものがぶらりと朝日にひかっている。


フ「・・・おはよ。朝っぱらからピロートークとは羨ましいね。隣の美人さんは?」


エ「なんだ、お前も覚えてないのかよ。あと、おれがその見苦しいのを拝みたくなる前におしまいなさい」


フ「偶像崇拝はよくないなあ。それにあれだね。汝姦淫することなかれ、世が世ならダブルパンチで火刑だね」


ピ「うーん・・・昨日、あなたにもしてあげた覚えあるけどなあ」


エ「お互い気をつけないとなあ」


フ「わはは」


 フロンティアは笑ってごまかした。僧侶の中にはがちがちに童貞を通すやつもいるという。まあその分、リビドーは逆に猛り狂い、ナニをとち狂ったか同性に向けられがちという噂も聞く。その点、こいつは僧侶のくせして、肉は食うし酒は飲むし、男から襲われるのだけはまっぴらだが、さりとてこいつにだけは葬式をあげてもらいたくないものである。本人曰く「ああいうのは宗教の本質じゃないよ」とのこと、節制はなににでも必要でないかなと思うのだが。とまあ、自分が言うのも何であるが。



ピ「まあ、とにかくなにか食べましょ?運動の後は、お腹すくしね。それに喉も渇いたでしょ。酔い覚めの水、値千金なり、ってね。あたし、なにか頼んでくるわ。紅茶かコーヒーどっちがいい、くらいは聞いとくわよ」


エ「お、すまん。じゃあコーヒーを砂糖入りで」


フ「んー、ぼくは砂糖抜きで」


ピ「はいはい。そんかしお金はそっち持ちね。まあ身体の御代と思ってもらっても結構かな、うーん、お買い得だわ、あはは。じゃ、帰ってくるまでには服くらい着といてね。もしかして朝っぱらからドンパチやらかそうなんてつもりはないんでしょ?」


 おれは笑いながら肩をすくめ、散らばった服を探した。あんまりバラバラに散らばっていたので、なんだかジグソーパズルをしているような気になったが、ようやっと服を探し当てたピースは、あくびをしながら出て行った。


フ「おい、エコー。」


エ「なんだよ」


フ「さっきの質問なんだけど、あの美人は?」


エ「名前はピース。おれらみたいに、相棒が一人いるらしい。多分冒険者だろ。昨日の夜、おれらと酒場で飲んで、その後ここに来て、流れで下半身の世話してくれて、そして今飯を持ってきてくれる。いいやつみたいだな、変なのにひっかからなくてよかったよ」


フ「んー・・・」


エ「どうしたよ」


フ「ピース、ってどっかで聞いた気がするんだけどなあ・・・いかん、思いだせん」


フロンティアはそういって、腕を組んで考え始めた。下半身丸出しで。おれは何を投げつけようかしばらく悩んでいた。
【2006/01/26 00:06 】 | ウィザードリィ日記 | コメント(1) | トラックバック(0) | page top↑
ウィザードリィ日記 キャラ設定
 メンバー決まった。チーム名は「シガレッツ」。名前、性格、経歴、冒険の動機くらいはざっと決めてみた。


エコー    戦士      男  ドワーフ  中立
わかば    侍       女  人間    中立
フロンティア 僧侶→魔法使い 男  ノーム   善
マルボロ   盗賊→ニンジャ 男  ホビット  悪
ピース    ビショップ   女  エルフ   善
セブンスター 魔法使い→僧侶 女  人間    悪


* * *


エコー:ドワーフ男。職業は戦士。


 アホなため、これといった思想性はない。旅好きであっちこっち回っている間にフロンティアと知り合う。寝て喰ってお酒飲めてお金があれば幸せ。「ちから」がシガレッツの中で一番高く最前衛を任されている。だが「ちえ」と「しんこうしん」がなんとも気まずい様子のため、上級職業への道は閉ざされていると言ってよい。アホなりに、そろそろ定職につかねばならないと考えているが、ブラブラするのが好きなのでもう少し冒険を続けたいとも思っている。


* * *


わかば:人間女。職業は侍。


 熱血。努力家。遠い遠いひんがしの国、ヤポンから来た。名のある武家の出身だったそうな。荒波を越えてきたせいか、シガレッツの中で一番HPが高い。また「ちから」も強く、実際この子が前衛の要と言ってよいだろう。しかしたまにホームシックにかかる。
 父がとある出来事でハラキリ。そのため故郷での侍の道は閉ざされてしまった。その汚名をそそぐため、また故郷にいることにいたたまれなくなったために武者修行にかこつけて旅に出ている。夢は異国の騎士団に入団し、実績を積み、また故郷に帰ること。思い描く理想と、立ちはだかる現実の前にときどき傷ついたりして、そんなときはもう故郷に帰ってしまいたいとも思う。それでも自分の夢を叶えさせるべく笑顔で一人娘を武者修行に出してくれた母のことを想い、渡されたアミュレット(安産祈願)と、父の形見であるカタナを腰に下げ、今日も故郷に錦を飾るべく頑張っている。


* * *


フロンティア:ノーム男。職業は僧侶。


 ロマンチスト。アホ。とはいうものの民俗学徒で、文学、歴史にも造詣が深い。シガレッツの智恵袋。手先も器用、テント設営ならコイツにまかせておけ。でもアホ。最近、保守的な神学校に嫌気が差しつつあり、僧侶から魔法使いに転職したいと思っている。しかし大学を辞めれば、今までの莫大な奨学金、入学金、そして違約金のようなものまで返還しなければいけなくなるし、国立魔法学校に通うにも多額の費用が必要となる(ローン返済)。それを捻出するため、民俗学のフィールドワークも兼ね冒険している。苦労人。
 エコーと道中で出会い、意気投合。その後行動を共にしているのが運の尽き。
 著書に『ハーフエルフのコミュニティ形成と、ハーフエルフ文化』『ハーフエルフ・コミュニティにおける伝承歌』『エルフ・ドルイドによる魔術伝承』がある。


* * *


マルボロ:ホビット男。職業は盗賊。


 ホビットは本来陽気であるそうだが、彼はあんまりしゃべらない。というのも無類の恥かしがり屋なのだ。そのためか「すばやさ」はシガレッツで一番。また、宝箱を開けるのが得意で、シガレッツになくてはならない存在である。そのあまりの手際の良さから、シガレッツメンバーは彼の前歴を怪しみつつも、やっぱり重宝している。如何せんしゃべらないので彼の過去、なぜ冒険しているのかなどを知る者はシガレッツにはいないが、「とあるアイテム」を探しているらしい。また、いつもボルダック商店で手裏剣を物欲しそうに眺めていることから、どうやら将来はニンジャになりたいらしい。


* * *


ピース:エルフ女。職業はビショップ。


 シガレッツのお姉さんで最年長。料理が得意で、ダンジョンに潜むモンスターを手早くおいしく調理する様は、ビショップというよりも料理人である。アイテム鑑定、回復魔法、攻撃魔法と腕も確か。さらにダンジョン探検の経験豊富で、戦闘中は冷静な判断でシガレッツを助けるといった具合に、いろんな意味でシガレッツになくてはならないメンバーと言えるだろう。また以外と世間知らずで、そのほわほわした雰囲気はダンジョン探検の恐怖と緊張でささくれ立ったメンバーの心を癒すのである。唯一の欠点は、酒乱なこと。酔客と死闘を繰り広げ、出禁にされた酒場は数知れず。被害総額不明。酒場ギルドでは「混沌のピース」(不確定名:よっぱらいおんな)として手配書が回っている。
 早くに両親を亡くし、唯一の肉親は弟だけ。しかし、その弟が13歳の誕生日に、「魔王病」という、世界でまだ症例が13人しか見つかっていない病気を発症。以来、全身に噛み傷のような痣が現れ、激痛と高熱に苦しむ。その苦痛は死ぬほどであるが、なぜか年を取らず、死ねない。原因はとある魔王の呪いといわれ、その魔王を殺さぬ限り、患者は死ねないらしい。その「とある魔王」に関する情報と治療法を探し、各地のダンジョンに潜む魔王を倒すべく冒険している。「誰かのために自分を犠牲にするのって難しいなあ」と色々あって大変だが、シガレッツメンバーの前では辛そうなそぶりすら見せず、今日も涙を堪え、酒をかっ喰らいつつ冒険している。
 道中でセブンスターと会い、その後行動を共にしていた。


* * *


セブンスター:人間女。職業は魔法使い。


 ツンデレ。実はお嬢様で貴族階級(没落)。国立魔法学校を主席で卒業直後に家が没落、一家離散。魔法に対する才能などは飛びぬけていても如何せん、コネもなく、しかも保守的な魔法界において、女ということで結局学校には残れなかった。さりとて魔法しか勉強してこなかった箱入りなので、今更他の職業に就けるはずもなく、しかも借金取りにまで追われているので、各地を転々としつつ冒険している。人間こそがこの世界の支配者であり、その繁栄を祈ることを信条とする超保守的、超ナショナリズムな宗派を信奉しているが、コネと金と偏見にまみれた宗教界、魔法界、世間に疲れ、最近教えに疑問を持っている。僧侶になって静かに修道院にでも入りたいと思い始めている。
 道中でピースと会い、その後行動を共にしていた。
【2006/01/25 16:30 】 | ウィザードリィ日記 | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
はじめに ~WIZARDRYの思い出~
 かび臭い匂いの漂うダンジョンのなかで、モンスターの大量出現、死闘の果ての宝箱、タダでは手に入れることはできない凶悪な罠。仲間が死ねば、その復活を乱数の神に祈り、ただ頭を垂れる。
 そのゲームは、ストイックなまでのシンプルさゆえに、プレイスタイルを遊ぶ人の数だけ用意する。だから、プレイヤーは物語の作り手、またそれを固唾を呑んで見守る観客、そして物語を演じる冒険者自身となる。
 伝説のゲーム、RPGの元祖、ゲームの王者。それが「WIZARDRY」なのだ。


 わたしが初めて、このWIZARDRY(以下、WIZ)を手にしたのは、世の母親はいつだってハードのことを「ファミコン」と呼び、大作の情報はいつだって教室を席巻し、ゲームショップは宝の山だったような、そんなゲームが産業として確立する前、ゲーム業界が一番輝いていた頃のことだった。そのときわたしは、小学生だった。10年くらい昔のことだ。
 お小遣いの少なかったわたしは、店の棚に乗せられてる立派な新品ソフトなんて高嶺の花。いつもワゴンを漁ってた。でもそんなソフトでさえ、わたしには宝物だった。そして実際、どのソフトもとても面白かった。きっと今なら、そんなことは思わない。ちょっとでもつまらなかったり、めんどくさくなったりしたら、リセットして売ってしまう。お金がないからこそ、少しでも面白いところがあったら、そこを全力で楽しむような姿勢。小学生のころのわたしにはそんなものが確かにあったような気がするし、そして、そんな幸せなときに、わたしはWIZを手にしたのだった。



 確か、1000円。もしかしたら900円。そんな安値。それでも当時のわたしのお小遣い一か月分なのだ。手に取ったそのゲームボーイソフトの予備知識はまったくない。初めて見る名前だ。なんて読むんだろう。うぃざーどりぃ・・・こだいこーてーののろい?なんかやけに汚れてるな。でも、ちょっと面白そう。何か感じるものがあり、わたしは少し迷った末、カウンターに持っていった。そしておばちゃんにお金を手渡し、店を出ようとしたときだった。おばちゃんがわたしを呼び止めた。


 「あんね、そのソフト、攻略本がついてるよ」
 「え?」
 「そのソフト売った子がね、攻略本も一緒に売ったのよ。ぼろぼろだから売りもんにならんし、第一ここ本屋じゃないんだけどね。でもどうしても一緒に引き取ってください、って言うもんだからもらっといたんだけどね。でまあ、タダでこれもあげるわ」
 「え、うん、でもいいの?」
 「ああ、いいよいいよ、サービス。よく来てくれるしね。それに、そのソフトかなり昔のソフトでね、難しいらしいのよ。これありゃあ、クリアできるでしょ」
 「うん・・・ありがと、おばちゃん!」


 わたしはお礼を言って、その古びた本を受け取ると、すぐさま家に帰った。どきどきしながらソフトをカートリッジに挿しこむ。
 そしてわたしの長い長い冒険の日々が始まったのである。



 そのゲームにわたしは夢中になった。とても面白かった。今なら問答無用と言われてもおかしくないような過酷で不親切なシステムだって、見方を変えればすばらしいシステムになる。例えば、復活の呪文に失敗したらそのキャラクターは本当に死んで、灰になってしまう。一撃死をもたらす敵の存在、凶悪な全体攻撃のブレス、敵が20体、30体出現したなんて当たり前。だからいつだって戦闘には緊張感が漂う。さらに、いまのゲームみたいにフリーマッピングなんてないから、マッピングしなければ普通にダンジョンで迷ってしまう。回復魔法が段々少なくなり、HPも減っていくと、「おい、もう帰ろうぜ。なんだか急に宿屋のまずいシチューが食いたくなってきやがった」という仲間の声が聞こえる気がした。
 そう、仲間。仲間がいたのだ。ゲーム中、顔表示も、セリフもなければ、姿かたちも判らない。あるのは、名前とステータスと武器と魔法、つまり記号。でも彼らはたしかにいた気がする。迷宮を探検し、生還を喜び、仲間の死に怒り、心を許しあい、終わることの無い戦いに疲れ、怖ろしいモンスターに怯え、時々アイテムを誰に装備させるかについて、いつ帰還するかどうかについて争っていた。そしていつもダンジョン帰還後は、無事に生還できたことを祝い、ボルダック商店でアイテムを売り払ったお金でギルガメッシュの酒場に直行し、酒を酌み交わしあう。そんな彼らをわたしは想像した。
 そしてもう一人。顔も名前も知らないけれど、このゲームを通して、一人仲間ができた。
 それは攻略本を売った子だ。その攻略本には夥しいまでに書き込みがされていた。誤字があれば修正され、ダンジョンで探索するときの注意点、パーティの作り方、ボスの倒し方、はては母親に叱られたことや、学校のことまで書かれてあった。そこまで書いておきながら連絡先が書いてないことが不思議だった。もしあれば、電話くらいしたかったのだけれど。せめて名前くらいは知りたかった。わたしはその情報がとてもありがたかったし、ゲームするのがさらに面白くなったから。



 いつだったか。しばらくして、わたしはラスボスを倒した。このゲームはラスボスを倒したからといって終わるわけではない。ちょっとエンディングが流れて、それからまた、なんでもないように始まる。ラスボスを倒したというのにダンジョンにはモンスターが溢れてるし、まだ集めてないアイテムもわんさかある。それにレベルの上限というものがないから、いくらでも上げ放題だ。もしかしたら、このゲームはここからがスタートなのかもしれない。ここからは、進むべきシナリオやイベントも解くべき謎もない。続けようとするなら、そこには、ただわたしだけの物語があるのだから。
 だからもう攻略本はいらない。もちろん捨てはしないけれど、今後はこの本を食い入るように見つめることはないだろう。詰ったとき、どうしても次に進めなくなったとき、わたしはいつもその本を開き、助けを求めた。いつだって開いたページには答えが書いてあった。わたしはそれを、なんだか先輩冒険者の言葉のように受け止めたものだった。そしてわたしはクリア後もプレイを繰り返し、たまに攻略本を開いた。
 ある日、ぱらぱらと攻略本をめくっていたときだった。何かが目に入った。最後のページに、なにか書いてあるのだ。目を凝らすと小さく「ひょうしをはがして」と書いてあった。


 表紙をはがして見ると、そこには手紙があった。セロテープで貼り付けてあったのだ。その手紙は大事にしまっておいたのだけれど、もうなくしてしまった。だから内容もあまり覚えていない。それにあまり人には話したくないような気もする。彼はきっと、このソフトを買い、攻略本を読んだわたしにだけ伝えたかったと思うから。なので内容はここには書かない。ただ、その手紙を読んで、わたしはとてもうれしかったし、彼がどうして攻略本を一緒に売ったのかが判った。名前も知らない彼は、とても優しい人だった。



 今もその攻略本とソフトはわたしの部屋にある。とても大切な思い出として。そして、たまにゲームを起動することもある。でも何年か前、ソフト内の電池切れか何かで、わたしのキャラクターは全部消えてしまった。そのとき、なんだか「ああ、もう会えないんだな」という変な感慨を抱き、とても悲しかったことを覚えている。だから、新しく作った冒険者たちに、あまり感情移入できない。してしまうと、なんだか悲しい気もするのだ。変な言い方だとは思うけれど。そしてWIZをプレイするとき、わたしは、今も彼らが、このダンジョンのどこかでモンスターと戦っている、そんな気がする。そんな気持ちになると、わたしはあの冒険の日々がとても懐かしくなってしまう。そういうふうに思うのは、わたしがゲームに対してあまり興味を持たなくなってしまったからだろうか。そしてそれは、なんだか悲しいとも思うのだ。
 だから、というわけでもないけれど、もう一度WIZをやりたくなった。自分はGB版の「WIZADRY外伝Ⅱ~古代皇帝の呪い~」しかプレイしてないから、ほかのWIZをやるのもいい。新しい場所で、新しい冒険者で、新しい冒険と洒落込むのも悪くない。



 そんなこんなで、これから「ウィザードリィ日記」をつけることにした。攻略本や攻略サイトは見ないことにする。あくまで、自力で解こう。そして、攻略本の彼がわたしにしてくれたように、だれか一人にでもWIZの楽しさが伝われば、作者としてこれに勝る喜びはない。
【2006/01/22 00:36 】 | ウィザードリィ日記 | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
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